こんにちは、Runlogです。
前回までに、ダニエルズ理論(VDOT)の基本と、
- Eペース:会話できる強度(きつい日は落としてOK)
- Tペース:崩れない強度で20分走
を紹介しました。
今回は、ポイント練習のもう一つの柱になる Iペース(Interval:インターバル) です。
インターバルは効果が高い反面、初心者がやりがちな失敗も多い練習です。
- 速く走りすぎて後半ボロボロ
- 本数を増やしすぎて怪我
- レストが短すぎて「インターバルになってない」
この記事では、初心者が失敗しないように
「少なめで、最後まで崩れない」Iペースのやり方をまとめます。
(前回の記事:ダニエルズ理論/VDOT入門・Eペース・Tペース → ここに内部リンク)
この記事は、ダニエルズ理論(VDOT)でE/T/Iの練習ペースを決めるシリーズの1本です。
結論は共通で、「ペースを守るより、強度を守る」のが正解。ここからIペースを初心者向けにまとめます。
Iペース(Interval)とは?
Iペースは、ダニエルズ理論でいうインターバル用の強度。
ざっくり言うと、スピード刺激(VO2max系)の練習です。
ただし、初心者にとって重要なのはここ。
Iは“頑張った感”を作る練習ではありません。
狙いは「一定の強度を、フォームを崩さず繰り返す」ことです。
初心者の結論:Iは「少なめ」が正解
インターバルで一番ありがちな失敗は、これです。
最初から速すぎる/本数が多すぎる
これを避けるだけで、I練習はうまくいきます。
Iがうまくいっているサイン
- 1本目〜最後の1本まで、ペースが大きく落ちない
- フォームが崩れない
- 終わったあと「やり切った」けど翌日に大ダメージが残らない
Iが強すぎるサイン(修正)
- 2〜3本目からペースがガクッと落ちる
- 息が上がりすぎて、レストで回復しない
- フォームが崩れて脚だけで走っている
強すぎるときは、ペースを落とすか、本数を減らすのが正解です。
RPE(体感のきつさ)の目安(10段階)
- E:RPE 3〜4(楽、余裕がある、終わっても元気)
- T:RPE 6〜7(きついが維持できる、最後まで崩れない)
- I:RPE 8〜9(きつい。ただしフォームを保って反復できる範囲)
強すぎのサインは共通です。途中で崩れるなら強すぎ。
ペースを落とす/本数(時間)を減らすのが正解です。
VDOT別:Iペースの目安(1km/400m/800m)
Iペースは「毎回この秒で走り切る」よりも、最後までフォームを崩さず揃えることが大事です。
まずは自分の10kmタイムに近い行を見て、1km/400m/800mの目安として使ってください。
※暑さ・風・疲労がある日は、無理に合わせず“少し遅め”でOKです(崩れない方が勝ち)。
カスタムリンクIペース表は“当てはめ”の目安です。
1本でもフォームが崩れる/後半で落ちるなら、その日はIとして強すぎ。表より遅くてもOKなので、「最後まで揃う強度」を優先してください。
| 10kmタイム | VDOT | Iペース(1km) | 400m目安 | 800m目安 |
|---|---|---|---|---|
| 65分 | 30 | 5:55/km | 2:22 | 4:44 |
| 60分 | 32 | 5:33/km | 2:13 | 4:26 |
| 55分 | 36 | 5:08/km | 2:03 | 4:06 |
| 50分 | 40 | 4:42/km | 1:53 | 3:46 |
| 45分 | 45 | 4:15/km | 1:42 | 3:24 |
| 40分 | 50 | 3:48/km | 1:31 | 3:02 |
※400m/800mはIペース(/km)から換算した目安です(四捨五入)。コンディションが悪い日は少し遅めでOK。大事なのは「最後まで同じ質で揃える」ことです。
使い方のコツ:
- 初心者は、表の400m目安より 少し遅めから入る(最初から攻めない)
- 1本目が気持ちよくても飛ばさない(後半が揃わなくなる)
- 終盤までペースが揃う=適正。落ちるなら「速すぎ」か「本数が多すぎ」です
おすすめメニュー(初心者はこの3つでOK)
迷ったらこう選びます。
- 初めてのI:400m(短くて失敗しにくい)
- 400mが揃ってきた:800m(維持力を作れる)
- レースに直結させたい:1km(ただし少なめ・やりすぎ注意)
① 400mインターバル(初心者の定番)
- 400m × 6〜10本(最初は6本で十分)
- レスト(初心者・基本):200mジョグ(きつければ歩き〜ゆっくりジョグでOK)
- レスト(慣れたら・短縮例):200mジョグは維持しつつジョグを少し速めにする/または 150mジョグ まで短縮
※短縮しても「最後までペースとフォームが揃う」ことが条件
最初は6本でも十分です。
きつい日に無理して10本やるより、6本を綺麗にまとめる方が伸びます。
② 800mインターバル(少し慣れたら)
- 800m × 4〜6本(最初は4本でOK)
- レスト(初心者・基本):400mジョグ(または 2〜3分)
- レスト(慣れたら・短縮例):300mジョグ/または 2分 まで短縮
※後半で落ちるなら、短縮はせず「本数を4〜5本で揃える」を優先
③ 1kmインターバル(やりすぎ注意だが効果大)
- 1km × 3〜5本(初心者は3本から)
- レスト(初心者・基本):2〜3分(しっかり回復させる)
- レスト(慣れたら・短縮例):90秒〜2分 まで短縮
※1kmは距離が長いので、短縮より先に「3本を綺麗に揃える」ほうが価値が高い
レスト(休憩)はサボりじゃない。むしろ重要
インターバルは、レストが短すぎると別物になります。
- レストが短すぎる → ただの「きつい連続走」になりやすい
- レストを取る → 各本の質が揃って、狙い通りの刺激になる
ここで大事なのは、レスト=完全回復ではないということ。
理想は 「呼吸がある程度整い、フォームを保って次の1本も同じ質で走れそう」 になったらスタートする 不完全回復 です。
ただし初心者は、ここで無理をしてレストを短くすると、
- 後半でペースが揃わない
- フォームが崩れて脚だけで走る
- 疲労が抜けず次の練習も崩れる
となりやすいので、最初はレスト長め→慣れたら少し短く が一番安定します。
次の本に入る目安は、呼吸が整って「また同じフォームで走れそう」になったら。
逆に、息が上がったままなら レストを延ばす/本数を減らす のが正解です。
Iペースの決め方(失敗しないための超実用ルール)
ルール1:最初の1〜2本は「抑える」
最初から飛ばすと、その日の練習が崩れます。
“余裕が少しある”くらいで入るのが正解です。
ルール2:最後まで「同じ感じ」で走れるペースにする
インターバルは、最後の1本だけ頑張る練習ではありません。
全部同じ質で揃える方が価値があります。
ルール3:きつい日は落としてOK(E/Tと同じ)
暑さ・風・疲労がある日は、表のIペースが合わないことがあります。
その日はペースを落として、「崩れないI」を優先しましょう。
実施手順(テンプレ)
① ウォームアップ(10〜15分)
- Eペースでゆっくり
- 余裕があれば流し20秒×2〜3本(なくてもOK)
② メイン(例:400m×6〜10)
- 最初は抑える
- ペースを揃える
- レストはしっかり(200mジョグなど)
③ クールダウン(10分)
- Eペースでゆっくり
どれくらいの頻度でやる?(初心者は週1回で十分)
Iは刺激が強いです。おすすめは週1回。
週2回ポイントを入れるなら、
- T(20分走) と I(少なめ)
- その他は E(きつい日は落とす) or 休み
が一番安定します。
よくある失敗(ここだけ避ければOK)
失敗1:最初から速すぎる
→ 1本目の気持ちよさに騙されるパターン。最初は抑える。
失敗2:本数を増やしすぎる
→ 伸びる前に壊れます。まずは少なめで綺麗に。
失敗3:レストが短すぎる
→ Iの質が落ちます。初心者は長めでOK(揃ってきたら少しずつ短く)。
失敗4:Eの日も頑張ってしまう
→ Iの質が落ちて、結局伸びません。Eは回復のために使う。
進捗管理(VDOTと相性がいい)
I練習は、進捗が見えやすいです。
- 400m×6本を「同じペース」でまとめられるか
- 以前より「楽に」まとめられるか
- レストを同じにして、ブレが減ってきたか
ポイントは、1回で判断しないこと。
2〜4週間の流れで見れば、確実に変化が見えてきます。
まとめ:Iは「少なめで、最後まで崩さない」が正解
- Iペースはインターバル用の強度(スピード刺激)
- 初心者は少なめが正解(フォームとペースを揃える)
- 400m×6〜10、800m×4〜6、1km×3〜5から選べばOK
- レストは重要。最初は長め→揃ってきたら少し短く
- きつい日はペースを落として「崩れないI」を優先
- 週1で十分。Tと組み合わせて伸びる


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